熱殺蜂球: 神石高原町暮らし

2017年08月19日

熱殺蜂球

　スムシ対策の巣箱底板を１週間毎に交換している。そのせいか、ミツバチは、逃げることもなく、元気に蜜を集めている。しかし、天敵のスズメバチがやってきている。ミツバチが沢山巣箱の前に集まっているのを見るとスズメバチがやってきているのが判る。

　スズメバチがやってくると、ミツバチが一斉に羽を振るわせ、身体を大きく見せ、逃げさせる。スズメバチは、ミツバチが単独でいると一匹毎、捕らえて行ってしまう。スズメバチを圧倒的なスピードで捕らえるのは、見たことがあるが、スズメバチがやられているのは、見たことがない。これが熱殺蜂球と言われるものだろう。スズメバチの死骸が転がっているのは、見たことがあるが、初めて見た。

　かなりの数だ。真ん中にスズメバチがいるのだろうが囲まれて見えない。熱殺蜂球は、スズメバチが巣箱にやって来た時、数十匹のミツバチがスズメバチを球状に取り囲み、腹部の筋肉収縮・翅の振動などで体温を５０℃近くまで上昇させて、蒸し殺すという殺法である。ミツバチが５０℃まで耐えられるのに対し、スズメバチは４５、４６℃しか耐えられない。耐熱温度が勝る特性を利用したものである。
　死骸は哀れだが、ミツバチの犠牲になった、数に比べれば、相当少ない。